若者の時計趣味は身の程知らずなのか。考えてみました。

みなさんこんにちは、アストです。
今回は、若い時計好きの皆さんなら必ずと言っていいほど遭遇する
「若者の時計趣味は身の程知らずなのか」
この問題について、私アストの個人的な意見を述べていこうと思います。
世の中には、時計を趣味とする人々が非常に多く存在しています。
その趣味のあり方、時計の愛で方も人によって様々で
- 単純に時計という道具そのものを愛して止まない人。
- 美しい宝飾品、工芸品としてアーティスティックな楽しみ方をする人。
- 自らの社会的地位の高さをアピールするためのステータス品として利用する人。
- 手首を彩るファッションアイテムとして楽しむ人 ……etc
思いつく限りでも非常に多くの時計との関わり方、楽しみ方が存在しています。
私自身も時計を心から楽しみ愛している一人であり、若輩の身ながらも自分の手の届く範囲で時計を楽しみながら、いつか欲しい時計を手にするため、日々情熱を燃やす日々を送っているわけでございます。
しかしながら、我々のような若造が高い時計に興味を持つことに対して否定的な意見を持っている方々が多くいます。
若いのに生意気だ。
どうせ親の金なんだろう。
身の丈に合った物を身につけろ。
否定的意見の代表格としてはこんなところ。
時計が趣味と言っても価格はピンキリもピンキリ。
数百円で買えるファッション電池時計から、家が一軒建ってしまうような超複雑機械式時計まで、価格レンジは非常に広いです。
若い人間が反感を買ってしまう要因は間違いなくここにあります。
彼らは、自分が苦労して手に入れた物、苦労しても手に入らない物を、自分よりも若く社会的地位も低い人間が持っているという事実に自尊心が耐えられないのです。
そして自尊心を守るため、「そんな奴らは人間としてダメ」「そいつらの力じゃない親の金」「世間知らずなボンボン」と自分の中で決めつけ始めます。
よって、場合によっては人格否定とも取れるような汚い言葉が、口をついて出てきてしまうわけです。
ところで、若くして高級時計を身につける彼らは、本当に「世間知らずなボンボン」なのでしょうか?
私自身は平均的なサラリーマンの息子ですが、学生しながらアルバイト収入で中型バイクを新車で現金一括購入した経験があります。
私はこの時バイクを買いましたが、諸々合わせた合計金額で言えば、現行正規のスピードマスターでもシーマスターでも、ステンレスなら好きに選べるくらいの金額でした。
つまり、一般的なサラリーマンの息子で一人暮らしの学生でも、真面目に働きながら日々倹約することが出来れば、高級時計の1、2本なら手に入れることが出来るわけです。
そして、それだけの苦労をしてまで高級時計を手に入れたいと願う情熱があるとも言えます。
中にはもっと上を目指して、投資に手を出したり自分のビジネスを起こしたりしている人もいるでしょう。
そんな彼らに対して、「世間知らずなボンボン」だなんて言えますでしょうか?
私は言えないと思います。
むしろそんな情熱を持つ彼らを前にして、自分のちっぽけな自尊心を守るために相手を貶そうなんて恥ずかしくて出来ません。
「ブティック奥のショーケースに鎮座するあの時計をいつか。」誰しもがそう思いながら日々努力しているのだと思います。
以上、アストでした。